会長挨拶

花岡会長

第66回日本呼吸器学会学術講演会を2026年4月17日(金)~19日(日)の3日間、神戸国際会議場・展示場にて開催させていただきます。神戸での開催は、北海道大学の西村正治教授が主宰された第52回以来、14年振りとなります。また、信州大学がお世話させていただくのは、久保惠嗣教授の第50回に引き続き2回目となります。今回も、現地とオンデマンド配信の併用を予定していますが、できるだけ神戸に足を運んでいただいて、直接議論に参加していただければ嬉しく思います。

今回の大会テーマは「未来をつむぐ ―呼吸器病学 その先へ―」としました。シンプルな表現に、呼吸器病学の未来を切り開く決意を込めました。また、大正~昭和初期にかけ、長野県は生糸生産日本一を誇りました。糸を紡ぐように、呼吸器病学のあらゆる分野が未来に向け融合していく姿もイメージしています。

私が考える学術講演会は「学会員の知的好奇心を満たす最高峰の集い」です。多様な背景の会員に満足してもらえるよう多様なプログラムを配置しました。会員の活発な交流を目指し、研修医や専攻医が率直に意見交換できる場とします。男女共同参画はもとより、基礎と臨床を融合させた企画や、学術部会を横断するような企画を用意しました。関連学会との協力や国際交流も推進し、会員のニーズにマッチした魅力あるシンポジウムを揃え、革新的な研究や創薬に繋がる研究、AIや再生医療といった先端技術も盛り込んでいます。基調講演には、信州大学名誉フェローでパフォーマンス教育協会理事長の佐藤綾子氏をお招きします。佐藤氏は政財界の要人にパフォーマンス学を伝授されている方で、今回は「聴衆を魅了するプレゼンテーション」についてご講演いただきます。

呼吸器内科医の多くがCOVID-19パンデミックに地道に対峙し、日夜奮闘してきました。私は、学術講演会が学生や研修医をはじめ、一般市民を含めた国民全体が呼吸器に目を向けるきっかけになれば嬉しいと思います。魅力と活力に満ちた大会とすべく、皆様のご支援と、演題のご応募をお願いします。神戸の地でお待ちしております。

第66回日本呼吸器学会学術講演会 会長
信州大学学術研究院医学系医学部内科学第一教室 教授
花岡 正幸