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【アレルギー・免疫・炎症学術部会】COVID-19流行下における日本の喘息患者の三学会合同(日本呼吸器学会、日本アレルギー学会、日本喘息学会)実態調査

アレルギー・免疫・炎症学術部会 呼吸器学会

1)対象者  

株式会社マクロミルにモニター登録されている16歳以上の喘息患者を対象とし、Webアンケート調査を行いました。2020年12月28日から2021年1月5日に2,060名(平均年齢45.8歳、年齢幅:15~85歳)の患者から回答をいただきました(表1)。

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2)主なアンケート項目と回答  

a. 喘息病状の変化   

例年の同時期と比較して悪化した患者は17.5%、変わらなかったのが68.6%、好転したのは14.0%でした(表2)。      

 

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b. 受診状況の変化

定期受診をやめた患者は12.2%、受診間隔を開けたのは19.9%でした。その他、近隣の医療機関へ転医したり、オンラインや電話診療の活用が行われたりしていました(表2)。

c. 服薬状況の変化

自己判断で定期薬の服用を変更した患者は16.5%でした(中止:11.0%、増量:5.5%)。病状悪化のため吸入発作治療薬の使用回数が増加した患者は10.0%、同じく増悪のため経口ステロイド薬の使用が増加した患者は6.0%でした。また、増悪していないものの不安に感じて吸入発作治療薬の使用回数が増加した患者は10.1%、同じく経口ステロイド薬の使用が増加した患者は5.9%でした(表3)。  

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d. 感染者の状況   

今回のアンケート調査では2.4%(50名/2,060名)の患者でSARS-CoV2に感染していたという結果でしたが、日本の15歳以上の人口:1億1千73万人〔令和2(2020)年12月時点〕のうち、令和3(2021)年1月3日時点のSARS-CoV2総感染者数は240,954人、感染率は0.2%に過ぎません。喘息患者はCOVID-19に罹患しづらいという既報(J Allergy Clin Immunol Pract. 2021 Feb;9(2):684-692)と相反する結果であり、今回SARS-CoV2に罹患した方が積極的にアンケートに回答してくれていたバイアスによる結果と思われます。  

e. 感染者における喘息病状の変化   

感染者の78%は喘息病状が普段より悪化しました。COVID-19治癒後も58%の患者で喘息は普段の病状に戻っていませんでした。(表4)

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3)まとめ  

COVID-19流行のため、定期受診を控えてしまったり、服用を中止してしまったりする患者がいたことより、オンラインを活用した診療形態の導入を考慮すべきであると考えられました。
また、COVID-19に罹患すると喘息病状に悪影響が及んでしまう患者が多く、COVID-19に罹患しないように生活指導を行う必要性があると考えられました。