呼吸器Q&A

Q24 首や首の回りにしこりがある、 あるいはリンパ節がはれていると言われました

どのような状態か?

 リンパ節は体の表面近くに存在するリンパ節と、体の深部(胸やお腹の中)に存在するリンパ節があり、免疫反応を調節する働きがあります。
 首の回りには、耳の周囲、首の側方、鎖骨の上と下、耳からあごにかけてのラインの骨の上下にあります。一般的に健康な成人であれば、リンパ節は触ることができないか、または触ったとしてもごく小さく、かつ柔らかいものです。しかし、何らかの異常で体の表面のリンパ節が大きくなると、しこりとして外から触れることができるようになることがあります。しこりが大きくて表面がごつごつしていたり、硬かったり、形が一つ一つ違ったり、しこりに触ったときに痛みを伴う場合には特に要注意です。

どのような病気が考えられるか?

 首以外にも足の太ももの付け根や腋の下でもリンパ節が腫れることがありますが、首の回りだけが腫れる場合と、これら全身のリンパ節が腫れる場合があります。また同時に発熱や倦怠感を伴うこともあります。いずれの場合もさまざまな可能性がありますが、もっとも怖いのはがんの転移です。がんは進行すると近くのリンパ節、全身のリンパ節に転移するので、それがしこりとして触れるようになった状態である可能性があります。悪性リンパ腫もがんの一種で、リンパ節のがんであり、やはり体の表面のリンパ節が腫れることが多い病気です。
 ただし、リンパ節が腫れるのはがんの転移以外にも沢山可能性があり、ウイルス感染や細菌感染、関節リウマチなどの自己免疫疾患などでも見られます。虫歯が原因でアゴの下のリンパ節がはれてそのまま固くなってしまうこともあります。原因がはっきり分からないまま自然に改善する場合もあります。

リンパ節が腫れたらどうすれば良いのですか?

 原因は沢山あって、必ずしもがんの転移とは言えませんが、今まで気づかなかったリンパ節が腫れてきたら放置することは禁物です。内科、外科、耳鼻咽喉科など、まずは医師の診察を受けて下さい。