活動・取り組み
日本呼吸器学会 海外学会参加助成 被助成者一覧
ERS 2024 参加報告書
近畿大学病院
武田 優
近畿大学病院リハビリテーション部の作業療法士の武田優と申します。2024年9月7日~2024年9月11日にオーストリアのウィーンで開催されたERS congressに日本呼吸器学会より助成を賜り参加させて頂きました。
今回、ERSに参加した理由としましては、呼吸リハビリテーション分野を中心に国内での学会発表を行っていました。私自身は作業療法士という事もあり、呼吸リハビリテーションの中でも作業療法士の介入というのは少なく、報告や発表は限られているため、学びの機会を国内だけでなく国際的に広げてみたく参加をしました。
今回発表したセッション『Clinical respiratory physiology in COPD and respiratory muscles : what's new ?』では、COPDと呼吸筋における呼吸生理学についての最新情報をテーマに様々な先生方のCOPDにおける呼吸筋関連の発表を聴講することができました。超音波画像診断装置や筋電図を用いた呼吸筋の評価に対する関係や運動中の心血管反応等、興味深い内容ばかりでした。私は『Diaphragmatic excursion and sternocleidomastoid muscle thickness correlate with exercise capacity and dynamic lung hyperinflation in patients with chronic obstructive pulmonary disease』という演題でCOPDにおける横隔膜移動距離と胸鎖乳突筋筋厚は運動能力及び動的肺過膨張と関連することを報告しました。座長をはじめ聴講者が、様々な質問をして下さり座長は英語の拙い私に配慮し分かりやすく質問者の英語をまとめ、また私の返答に対して解説を交えながら場をまとめて下さりとても有意義なディスカッションをすることができました。
国内学会との違いとしては一番に規模の大きさが異なり、非常に幅広い分野の発表がありました。また他国の呼吸器疾患の現状や特徴など、国ごとに違いがあり大変興味深かったです。呼吸リハビリテーションについては、共感できる内容や発想にない着眼点など知見を深めることができ、大変意義のある学びとなりました。
最後に、ERS congressへの参加を助成して頂いた日本呼吸器学会に感謝申し上げます。