活動・取り組み
DEI委員会
女性医師のキャリアパス
岡田 あすか 医師大阪府済生会吹田病院/呼吸器内科
2004年3月卒業
呼吸器内科を選んだ理由
呼吸は生命維持に直結していること、また呼吸器内科は感染症・腫瘍・自己免疫疾患・アレルギーなどさまざまな疾患を内包しており懐が広いな、と思ったのが最初です。加えて肺癌診療において、エビデンスに基づいた治療をするのはもちろんのこと、それぞれの患者さんの背景や希望を踏まえた上でより良い治療を選択しサポートしていくことに魅力を感じました。
呼吸器内科を選んで良かったこと、やりがいを感じる時
呼吸器疾患には「完治して元気に帰る」ことが可能な疾患は多くありませんが、その中で患者さんのニーズに応じて最善を尽くし、患者さんやご家族から「先生に診てもらって良かった」と言われる時に、充足感を感じ、また頑張ろうと思います。
女性医師としてキャリア形成する上で、気をつけたこと・頑張ったこと
体力的なこと含めて男性に無理に張り合わないようにしました。同時に「女性なので...」とか「私には無理...」と言わずに、機会を与えられたら可能な限り積極的に(かつ男性医師を押しのけないように笑)引き受けるようにしています。
また、出産などでキャリアを中断する可能性も考慮し、その際少しでも不利にならないように、取れる資格はできるだけ最短で取ることを心がけました。
余談ですが看護師さん達を敵に回さず上手に味方につけることにも気をつけました!
女性医師としてのキャリアを積んできた上で、一番助かったこと
女性医師は着実に増えてきましたが、まだまだメジャー科でずっと第一線で働きたい女性は多いとは言えず、自分の職場でそのような先生方と一緒に働く機会は少ないのが現状です。その中で、学会や研究会などで同じように頑張っている女性医師の方々と知り合い、お話をさせて頂くことがモチベーションになっています。
女性医師としてキャリアを積む上で、これから職場・学会等に改善を望むこと
育児休暇や時短勤務など、女性が仕事を続けられる環境は少しずつ整ってきているように感じますが、第一線でのキャリアを続けるにはまだまだハードルが高いと思います。また、体力的にどうしても男性より劣る部分もあり、子供がいなくてもお酒の席でのお付き合いや「長時間働くことが良いことだ!」的な慣習を踏襲するのは難しい場面もあります。職場での会議やカンファレンスを勤務時間内に行う、コロナ禍が終わっても学会のセミナーなどをオンラインでも受けられるようにする、などの環境整備をお願い出来ればと思います。女性に優しい職場がひいては働き方改革にもつながり、みんなに優しい職場になることを望んでいます。
後輩に対するメッセージ
繰り返しになりますが、呼吸器内科は感染症・腫瘍・自己免疫疾患・アレルギーなど様々な分野があって難しくも非常に楽しい領域です。
「女性だから」「男性だから」という働き方をする時代は過ぎつつあると思います。キャリアアップのために一時的にいくつかのことを切り捨てたり後回しにしたりすることも必要ですが、人生全体で考えた時に「仕事もプライベートも本当にやりたい事を犠牲にしない」。甘えていると言われるかもしれませんが私はそんな思いで日々過ごしています。
是非呼吸器内科で一緒に働きましょう。