早産・低出生体重関連COPD・インターネット・サーベイ
一般の方へ
本プロジェクトの概要・目的
低出生体重、母親の妊娠中の喫煙、幼少期の喘息、呼吸器感染症などが青年期の1秒量の低下に関与し、慢性閉塞性肺疾患(COPD)に進展する症例が少なくないことは欧米で報告されていますが、本邦での調査は限られています。小児科領域においても、新生児慢性肺疾患患者の成人後の呼吸機能低下は報告されていますが、詳細な臨床像は明らかになっていません。本研究は、埼玉医科大学総合医療センター難波文彦を研究責任者とする『新生児慢性肺疾患の患者と家族の QOL向上を目指す包括的研究』を拡充し、日本呼吸器学会:形態・機能学術部会および閉塞性肺疾患学術部会との共同研究として行われます(課題名「出生体重と幼少期の環境・呼吸器疾患の成人期閉塞性換気障害への影響」、研究責任者:埼玉医科大学病院仲村秀俊)。日本呼吸器学会では、インターネット・サーベイのシステムを利用し、早産・低出生体重児で成人後に閉塞性換気障害を来した症例の臨床像を明らかにするとともに、成人後の閉塞性換気障害の原因となる諸因子について検討します。
システムの対象について
- システムへの登録が可能な方
本システムへの症例の登録が可能なのは日本呼吸器学会員となります。
- 対象症例
20歳以上75歳以下でFEV1/FVC<0.7または%FEV1<80を満たし、下記のいずれかに該当し、除外基準に合致しない症例
- 在胎期間37週未満または出生体重1500 g~2499 g(いずれかが両親または本人の証言による場合)
- 在胎期間37週未満または出生体重1500 g~2499 g(母子手帳またはカルテで確認)
- 在胎期間32週未満または出生体重1500 g未満の早産・低出生体重で出生(いずれかが両親または本人の証言による場合)
- 在胎期間32週未満または出生体重1500 g未満の早産・低出生体重で出生(いずれかが正確に分か っている患者:母子手帳またはカルテで確認)
除外基準:%FEV1の低下が間質性肺疾患によると考えられる症例
- データの抽出分析
症例情報の抽出ととりまとめは、下記の研究グループが行います。
- 結果の公表
登録症例および全体の登録状況は、インターネット上で一般向け、呼吸器学会員にそれぞれに準じて、リアルタイムにて公表、フィードバックします。
個人情報の保護
症例の登録の際には個人情報の匿名化を行い、個人情報を保護します。症例対象者のデータや検体から氏名等の個人情報を削り、代わりに識別コード番号をつけて匿名化を行い外部に漏れない様に厳重に保管します。
症例の登録時には、SSL通信を使用しデータの保護を図ります。
データは、セキュリティ管理を施し厳重に管理します。
インターネット・サーベイ責任者
網羅的アンケート調査責任者
研究分担者
奈良県立医科大学 呼吸器内科 |
室 繁郎 |
滋賀医科大学 呼吸器内科 |
中野恭幸 |
東北大学 呼吸器内科 |
杉浦久敏 |
愛知医科大学 呼吸器内科 |
伊藤 理 |
山口大学 呼吸器・感染症内科 |
松永和人 |
慶應義塾大学 呼吸器内科 |
福永興壱 |
埼玉医科大学総合医療センター 呼吸器内科 |
植松和嗣 |
さいたま市立病院 呼吸器内科 |
舘野博喜 |
日野市立病院 呼吸器内科 |
峰松直人 |
済生会中央病院 呼吸器内科 |
高橋左枝子 |
埼玉メディカルセンター 呼吸器内科 |
上田壮一郎 |
京都大学 呼吸器内科 |
平井豊博 |
事務局
〒350-0495 埼玉県入間郡毛呂山町毛呂本郷38
埼玉医科大学病院 呼吸器内科
画像データ送付先
〒520-2192 滋賀県大津市瀬田月輪町
滋賀医科大学医学部附属病院 呼吸器内科